著者
森澤 眞輔 米田 稔 中山 亜紀
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

放射線等価係数を用いた新しいリスク評価法をベンゼン誘発白血病に適用した結果、1ppmの大気中ベンゼンに対して3.5×10-4-8.5×10-4、1μg/m3の大気中ベンゼンに対して1.2×10-7-2.8×10-7の白血病リスク推定値を得た。これらの推定値は表6に示した疫学情報に基づく報告値と比べて約30分の1から約20分の1程度の過小評価となった。白血病の標的臓器である骨髄の正常細胞を用いることでリスク推定値が改善されたと言え、エンドポイント毎に適切な細胞を用いるなど用量-反応評価の条件を整えることで、より正確な健康リスク評価が実現できると予想される。本研究の成果により使用細胞等の実験条件を発症機構に即したものへと近づけることで、より正確なリスク評価が実現できる可能性が示された。今後実験条件に更に改良を加えることで、信頼性を保った予見的な新しいリスク評価法の実現が期待できる。

言及状況

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こういう科研費研究もあったけど https://t.co/aBuBNfghyO 放射線等価係数による化学物質誘発健康リスクの予見的リスク評価手法の開発 放射線とベンゼンによって特異的に誘発される白血病、ならびに白血病の根源事象とされる染色体の異常に着目し、
細胞の染色体異常試験に基づいたベンゼン誘発白血病のリスク評価 というのを見つけましたが、化学物質による白血病、発癌のリスク評価を放射線等価係数で計算するという試み。 結構前なので、今どうなっているか追ってませんが。 あのコンパートメントモデルはやめてほしい。 https://t.co/1pKq9FzNQO

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