- 著者
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曽我 亨
- 出版者
- 弘前大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2006
東アフリカ牧畜社会では、近年、民族紛争が増加している。報道や学術的言説は、こうした紛争を家畜や牧草や水などの稀少な資源をめぐる競合と説明する傾向がある。しかし、こうした紛争は、民族エリートたちによる扇動の結果と思われる。本研究は東アフリカ牧畜社会において民族主義が興隆する以前の時代に焦点をあて、異民族による生態資源の共同利用の諸相を分析した。その結果、異民族間には生態資源と労働力の交換や、生態資源をめぐる棲み分けが行われていたことが明らかになった。