著者
松田 ひとみ 増田 元香
出版者
筑波大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

北海道と関東地方地域在住の活動的な高齢者240人を対象として、会話の時間、相手、家族関係、生活習慣、リズム、うつ状態の評価と睡眠状態について、聞き取り調査とライフコーダ、アクティウォッチおよびアクティブトレーサーを用いて計測した。また、アクティウォッチから得られる睡眠効率を80%を指標に高群と低群に分け、両群の差を検討した。低群に対して、ライフヒストリーの聴取(30分間)を導入し、生活リズムと睡眠との関係について同様の機器で測定した。データはSPSS(Ver16.0J)統計パッケージを用いて解析を行った。睡眠に影響を与える心疾患、精神疾患、睡眠障害、睡眠随伴症状を有する者、睡眠薬を服用しているものは分析から除外した。解析の結果、男性が親しく会話をする相手として選択したのは、配偶者であったが、女性は姉妹や友人という回答であり性差がみられた。また、睡眠効率低群は、会話時間が短く、家族内での会話交流が乏しい傾向が見出された。さらに、低群において、うつ傾向との相関がみられた。特に男性で睡眠効率が低く会話時間が短いものを対象として介入を行った結果、初回の会話では睡眠への影響が見出されなかった。しかし、会話を約束して行った2回目以降の介入において、睡眠効率の改善が見出されるケースがあった。これらの介入については、インタビュアーとの人間関係や相性などのデリケートな側面もあり、必ずしもナラティブの効果とまでは結論付けることはできなかった。今後は、話し相手ボランティアの積極的な導入にも影響を与えるアプローチであることも踏まえ、更にナラティブ・ケアの具体的なプ白グラムと評価方法を検討することが課題となった。

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こんな研究ありました:高齢者の睡眠覚醒障害に対するナラティブ・ケアの生理学的な意義と看護介入の効果(松田 ひとみ) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/18659677
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