著者
松村 真宏
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本年度は,フィールドマイニングに関する5つの実証実験を行った.一つめのケースは,巨大らくがきマップを用いた地域住民間の非同期コミュニケーション支援である.石橋商店街のコミュニティスペースに巨大らくがきマップを2ヶ月間設置し,その間に書き込まれる情報の分類,および書き込みを介して行われているコミュニケーションの様子を定点観測,巨大らくがきマップを通して地元への興味の喚起および見知らぬ者同士の非同期コミュニケーションが実現していることが確認された.二つめのケースは,子供と大人が一緒になってゲーム形式でフィールドマイニングを楽しめるフィールドマイニングゲーム(FMG)を行った.大阪府池田市および香川県直島でFMGを行い,インタビューおよびアンケートにより、FMGがフィールドのイメージアビリティを高めることが確認された.三つめのケースは,身近な生活環境におけるサウンドスケープの構成音を聞き分けることによる意識変化を検証した.大阪市十三地区を対象として,インタビューや文献調査により得られた十三らしい音風景を収集した.イベント会場にてサウンドスケープを聞き分けるイベントを行い,イベント参加者へのインタビューおよびアンケートを通して,参加者の音風景への意識が変わっていく様子を確認した.四つめのケースは,写真シールと地図を用いたイメージマップゲームについてのイベントを行った.ゲームを通して,イベント参加者の日常の生活行動や,まちに点在する場所間の関連性を明らかにした.五つめのイベントは,石橋商店街と大阪大学の裏門をつなぐ通称「阪大坂」を利用した「えびす男選び@阪大坂2007」を企画・実施した.商店街の人びとおよびイベント参加者からの反響は高く,アンケートにより商店街に対するイベント参加者のイメージアビリティが高まったことが確認された.

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