著者
小林 隆
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

日本語の方言形成にあたって中心的な役割を果たしたと考えられる「中央語の再生」現象について検討し、その特徴を明らかにするとともに、方言形成の一般原理としての理論的整備を行った。日本語の方言形成は、中央語の単純な伝播によって起こるのではなく、中央語を受容し、再生する地域独自の作用が大きい。特に、言語の運用面など、社会的背景が方言形成に関わる場合には、地域の社会構造の違いによって、東西差などの顕著な地域差が生じることになる。

言及状況

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https://t.co/K3tuFZ2zEQ 方言周圏論は、伝播→受容→保存というパターンを想定している。しかし、中央語と地方語の接触において、地方側が取る選択肢は、受容だけでなく、拒否、または受容した後にそのままの保存ではなく新たなことばに作り変えることもあり得た。

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