- 著者
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熊野 直樹
- 出版者
- 九州大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2019-04-01
本研究では、ナチス・ドイツの麻薬政策と「大東亜共栄圏」との関係を実証的に明らかにする。具体的には、ナチス・ドイツは「満洲国」から輸入した阿片をモルヒネとして障害者等の「安楽死」にも使用していたのではないか。日本から大量に輸入したコカの葉が、ドイツの麻薬政策としてどのように使用されていたのか。覚醒剤の原料である麻黄は内モンゴルで採取されていたが、この麻黄も独日間で取引されていたのではないのか。第二次世界大戦中「大東亜共栄圏」においては、阿片と戦時重要物資とがバーター取引されていたのではないのか。以上の諸問題を実証的に明らかにするのが、本研究の概要である。