著者
池口 守
出版者
別府大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

前2世紀~後2世紀のイタリア半島における経済活動の変化を説明するために、農産物の生産・輸送・消費の複雑な相関関係を、考古学史料や経済地理学の理論を用いて明らかにした。(i)平和時の輸送費の低下に伴う農業立地条件の変化が栽培作物の選択に決定的な影響を与えたこと、(ii)紀元1世紀以降の農業の粗放化は、通説とは異なりローマ人が食肉として豚肉よりも牛肉を主に食していたことに関連すること、以上2点を明らかにしたことが特筆すべき成果である。

言及状況

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@cuniculicavum00 https://t.co/JjAnM1v1Ab この報告文書を見ると、まずディオクレティアヌスの勅令に対して、反面を検討すると豚以外の食肉が安いということ、富裕層以外の地域で牛肉の消費が激しかったことなどはキングがすでに指摘しているので、その辺りも強くデータで裏付けたということですね。
@Lkpi8dEIKmF7bi1 最近の考古学的史料に基づく研究では、庶民には牛肉食が広まっていたとする見解があります。 cf. 池口守先生の科研費成果報告 https://t.co/c9KbkV6adT (本当は池口先生の論文が読みたかったのですが入手できていません

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