- 著者
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池辺 寧
- 出版者
- 奈良県立医科大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2009
ハイデガーは存在の思索を通じて、人間は他者との共同存在であることを一貫して堅持している。このことを示すために本研究では、ハイデガーが論じている住むことには他者と共に住むことも含まれていること、存在の真理を問うことは倫理学が生まれてくる存在論的根源を問うことでもあることを明らかにした。さらに、人間にとっての痛みの意味についての研究を行い、痛みの完全な根絶は、他者との共同存在である人間の生そのものを否定することにつながることを論じた。