著者
柏崎 直巳 伊藤 潤哉
出版者
麻布大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

哺乳類生殖細胞の超低温保存は,実験動物・家畜における効率的な遺伝資源の保存やヒト生殖補助医療技術として重要である.さらに,未受精卵の状態で効率よく超低温保存することが出来れば,体外受精あるいは卵細胞質内精子注入法に用いる際,雄の遺伝的背景が選択可能になることから,極めて重要な技術になると考えられる.しかし,初期胚と比較して未受精卵の超低温保存は,加温後の卵の発生能は著しく低下してしまうことが知られている.本研究では,新規凍害保護物質であるカルボキシル基導入ポリリジン(COOH-PLL)を用いて,マウス未受精卵の超低温保存の改良を試みた.ガラス化保存した加温後の卵は,生存率においては高い値(90%以上)を示し,体外受精後の前核形成率においては, 20%(v/v) ethylene glycolおよび10%(w/v) COOH-PLL(E20P10区)で高い割合(約70%)を示した. 2細胞期率においてもE20P10区は高い割合(約70%)を示した.以上の結果から,マウス未受精卵の超低温保存においてもCOOH-PLLは凍害保護物質として有効であることが初めて明らかにされた.

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こんな研究ありました:膜透過型不凍タンパク質を用いた哺乳類卵子における超低温保存法の開発(伊藤 潤哉) http://t.co/uKQGBGbGuO

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