- 著者
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山田 孝子
園田 節子
王 柳蘭
藤本 透子
- 出版者
- 京都大学
- 雑誌
- 基盤研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
多文化空間に生きる越境者集団における共同性再構築のメカニズムを、地域間比較のもと、チベット難民、中国系カナダ人、タイ北部の雲南系ムスリム、カザフ人帰還者の諸事例を人類学的・歴史学的視点から実証的に分析した。その結果、越境者の共同性再構築には、越境者ネットワーク、無私/慈悲の精神にもとづく個人や宗教者のリーダーシップの存在、ホスト社会との政策を最大限活用する共生の戦略、祝祭と宗教実践をとおした「伝統」の主張などが重要な道筋となることが明らかにされた。また、あらたな地域空間の創出を理解する上で、「下からの共生」という視点が重要となることが提起された。