著者
蘇 智慧 八畑 謙介
出版者
株式会社生命誌研究館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

多足類動物は、分類学上多足亜門(節足動物門)として、ムカデ綱、ヤスデ綱、エダヒゲムシ綱とコムカデ綱の4綱を含む。本研究は3つの核タンパク遺伝子を用いて、多足亜門の綱・目レベルの系統関係の解明および分岐年代と祖先形質の推定を行った。その結果、コムカデ綱が最初に分岐し、その分岐はカンブリア紀初期に遡ることが示唆された。この結果は多足類の初期の分岐は海で行い、複数の系統が独立に陸上進出を果たしたことを示した。ヤスデ綱とムカデ綱内の目間の関係については従来の仮説と一致した。祖先形質の推定の結果、多足類の祖先は半増節変態を行っていたことが示され、体節数と足の数が比較的少なかったことを示唆した。

言及状況

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@Hyleomillipede 調べてみました。多足類の中でも、増えるのと増えないの、増えるけど止まるものと増え続けるものがいるんですね。なんとも不思議です。。。 (ちなみに図5の下から二つ目はジムカデ目の間違いかなと思いました) https://t.co/sLGKFj3nMT
@xjoo92 サソリはどうなのか知りませんが、4億年以上前となるとババヤスデ科はおろかオビヤスデ目も分岐していない時代なので、その説でいくと蛍光する一部の分類群を除いてそのほとんどが蛍光能力を失ったことになりますね。分岐してから蛍光能力を獲得したと考えるほうが自然です。 https://t.co/cBu277FEht

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