著者
村田 茂穂
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31

下記1-4の項目について研究を行った。1.プロテアソームサブユニットの転写を制御する機構の解明:ゲノムワイド siRNAスクリーニングにより、哺乳類細胞においてプロテアソーム機能低下時にプロテアソームサブユニット群の転写を一斉に亢進させる転写因子Nrf1を小胞体膜から切り離すことにより活性化させるプロセシング酵素DDI2の同定に成功した。この経路はプロテアソーム阻害剤による抗がん治療における同薬剤耐性獲得の主要な機構であり、DDI2阻害剤の開発によりプロテアソーム阻害剤との併用でがん治療において相乗的効果をもたらすことが期待できる。2.プロテアソームの分子集合機構の解明とその病態生理的意義の理解:胸腺プロテアソームサブユニットβ5tがFoxn1依存的に発現制御を受けることにより、胸腺皮質上皮細胞において胸腺プロテアソームが形成されることを明らかにした。3.プロテアソームの細胞内動態の解析:プロテアソームの細胞内局在に影響を及ぼす因子をゲノムワイドsiRNAスクリーニングにより解析を実施し、プロテアソームの核内局在に関与する経路を同定した。また、。プロテアソーム会合因子Proteasome Inhibitor 31-kDa (PI31)の条件付き遺伝子欠損マウスの解析により、in vivoではプロテアソームによるタンパク質分解を正に制御すること、精子の正常な発達に必須であることを明らかにした。4.プロテアソーム機能低下により惹起される病態生理の解析:プロテアソーム機能低下と相乗的に細胞死を誘導する経路を明らかにした。同経路にはすでに阻害剤がいくつか存在しており、プロテアソーム阻害剤との併用でがん治療において相乗的効果をもたらすことが期待できる。

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こんな研究ありました:プロテアソームの動態と機能制御機構の解明(村田 茂穂) http://t.co/8EcauP4TBT

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