著者
中山 哲夫 柏木 保代
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2014-07-25)

接種部位でどのような免疫応答が起きているのかを知るために2社のHPV, 2社のDPT/IPV 4混、4社のDPT, Hib, PCV13接種後4週間、更に再接種後1週まで経時的に筋組織でのサイトカイン産生能を検討した。サーバリックス接種3時間後からIL-1β, IL-6, G-CSF, MCP-1が産生され、7日以降では炎症性サイトカインは検出されなかった。再免疫2日後では同様にこれらのサイトカインが増加したが5日後では減少していた。ガーダシル接種後では、5-7日後にIL-4の産生が認められ、再接種後でも同様であった。TNF-αの産生は7日後にピークを示した。DPT単独接種後とDPT/IPV 4混接種後のサイトカイン産生は同様のプロファイルを示した。IL-1β, IL-6, G-CSF, MCP-1が接種5日後に検出され、IL-4産生能は5-7日後にピークを認めた。PCV13接種後では5-7日後にIL-1β, IL-4, G-CSFの産生がみとめられHib接種後では炎症性サイトカインの顕著な変化は認めなかった。アルミアジュバントを含んだワクチンは接種3-6時間後から炎症性サイトカインが産生されワクチンの種類によってサイトカインプロファイルが異なることが明らかとなった。アジュバントを含んだワクチン接種3-6時間後から接種局所に産生されたG-CSFにより好中球が遊走し好中球は自己融解し(Neutrophil extracellular traps: NETs)をおこし、自然免疫系のdamage associated molecular patterns (DAMPs)にシグナルが入り炎症性サイトカンを産生する。ワクチン接種後のG-CSFは好中球を誘導し炎症反応を惹起し炎症性サイトカインを誘導することで免疫応答と共に発熱等の副反応に関連している。

言及状況

Twitter (12 users, 22 posts, 5 favorites)

中山哲夫氏 科研費研究報告 同時接種後発熱を呈した例では炎症性サイトカインが高値を示すことが予測された ワクチン / 同時接種 / サイトカイン / 筋注 / 皮下接種 / 筋拘縮症  https://t.co/AciGNEAqNo
科研費 ワクチンの同時接種・筋注の安全性評価 中山 哲夫 https://t.co/AciGNEAqNo えっ!?「研究成果の一端がタイムリーな問題解決の一助となった」 このサーバリックスの異常値がですか? https://t.co/AML6hhA2ao

収集済み URL リスト