著者
大庭 伸也
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

大型ゲンゴロウ類の仲間の多くは絶滅の危機に瀕している。ゲンゴロウとクロゲンゴロウの個体数は減少しているが、それらの近縁種のコガタノゲンゴロウ(コガタノ)は増加傾向にある。諸形質について種間で比較したところ、コガタノは他の2種に比べ、①高温下で幼虫の生存率及び成長速度が高まること、②成虫は活発に飛翔すること、③地域間(本州から南西諸島)で遺伝的変異がほとんどないことが判明した。以上の結果から、近年の地球温暖化の影響でコガタノが増加し、成虫は高い移動分散能力を持つことから、過去に減少または絶滅した地域へと再定着していると考えられた。

言及状況

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全国的に現象している大型ゲンゴロウにあって、唯一個体数・生息地とも増加しているコガタノゲンゴロウ。研究課題になっていて、他種より活発に活動し、餌の発見も早く、頻繁に移動するなどの比較結果が得られています。 https://t.co/CBcVMk6yMg
大庭先生の所で既に着手されております つ 種間比較に基づく大型ゲンゴロウ類の生態の解明と保全 https://t.co/CBcVMk6yMg https://t.co/JnZHUzMaEZ
@kkd 低温だと羽化率落ちることが知られているので、20数度に保温した方がいいかもしれませんね。 https://t.co/mykHojd0XD
飼育下では、ゲンゴロウ・タガメとも年末まで幼虫が出現することがあります。成長に必要な温度条件には、「発育ゼロ点」「有効積算温度の法則」などの概念があります。例えば、南方系のコガタノゲンゴロウでは、20度ではほとんど成虫にならないことが知られています。 https://t.co/mykHoiURJv
@suimu2013 @atWd7vtNzPjaV2m コガタノゲンゴロウについては、遺伝子も調べた上で、温暖化の影響で再定着している、という2016年の研究があります。 https://t.co/k2MSo6mC9K
"コガタノゲンゴロウの発育下限温度が他種よりも高く、高温になるにつれて生存率が上昇することを初めて明らかにしました"は、以前同じ大庭先生の「種間比較に基づく大型ゲンゴロウ類の生態の解明と保全」でも示されていますが、新知見はどの部分なのだろうか。 https://t.co/xBR3pVZTmH
@tenfh1010 コガタノゲンゴロウは、大庭先生の研究によれば20度以下だと羽化率が極端に低下します。たとえば温かそうな熊本だと10月平均気温20度ぎりぎりくらいなので、日当たりが良いなど環境次第かなと思います。 https://t.co/mykHoiURJv
環境省レッドリスト2020では絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されており、鳥取県・愛媛県では採集禁止になっています しかし個体数はナミやクロとは違い増加傾向にあるようです https://t.co/K2PJnFR5wo https://t.co/vwoktMVqRH https://t.co/qlssKygL7r
@4JYTvVUfdsXtx62 また、温度については長崎大学の大庭先生の研究で、コガタノゲンゴロウの発育ゼロ点は17度、また20度だとほとんどの個体が羽化しない、などが示されています。 https://t.co/k2MSo6mC9K
@Coenobita_ted ヒメフチトリは現物見たことがないのですが、コガタノゲンゴロウについては2013-2015の大庭先生の研究目的で"発育ゼロ点などの生活史に関する基礎データがない"とされています。 https://t.co/xBR3pVZTmH
@NekuiH 科研費の報告書によると41都府県で記録されているようですね。具体的にはわかりませんが。 https://t.co/Yq8fMIYRSu

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