著者
下田 和孝 青山 智哉 坂本 博幸 大久保 進一 畑山 誠 竹内 勝巳
出版者
北海道立総合研究機構水産研究本部
巻号頁・発行日
no.92, pp.65-77, 2017 (Released:2018-03-23)

北海道の10河川でブラウントラウトの年齢と尾叉長を調べ,ベルタランフィの成長曲線に当てはめた。全河川の測定データから求めた4月時点における各年齢の尾叉長は,1+で12.4cm,2+で20.8cm,3+で28.4cm,4+で35.4cm,5+で41.8cm,6+で47.6cm,7+で53.0cmであった。この成長曲線と各河川の成長曲線を比べたところ,年齢によって大小関係が変化するなど河川毎に特徴が見られた。4河川を対象に性成熟を調べたところ,雄は10月下旬以降に,雌は11月下旬以降に成熟個体が確認され,最低成熟年齢は雄1+,雌2+であったが,いずれも河川による違いが見られた。
著者
宮腰 靖之 永田 光博 安藤 大成 藤原 真 青山 智哉
出版者
北海道立総合研究機構水産研究本部
雑誌
北海道水産試験場研究報告 = Scientific reports of Hokkaido Fisheries Research Institutes (ISSN:21853290)
巻号頁・発行日
no.83, pp.41-44, 2013-03

2003~2005年の5~6月,北海道オホーツク海側東部の網走沿岸で刺網,釣り,表層曳網により魚類を採捕し,サケOncorhynchus ketaあるいはカラフトマスO.gorbuscha幼稚魚の捕食の有無を調べた。サクラマスO.masou,ソウハチHippoglossoides pinetorum,クロソイSebastes schlegelii,コマイEleginus gracilisの4種がサケあるいはカラフトマスの幼稚魚を捕食していた。Nagasawa(1998)は日本沿岸におけるサケ幼稚魚の魚類捕食者を9種記載しているが,ソウハチ,クロソイ,コマイの3種は含まれておらず,これら3種については本報告がサケあるいはカラフトマスの魚類捕食者として新たな記載となる。
著者
下田 和孝 青山 智哉 坂本 博幸 大久保 進一 畑山 誠 竹内 勝巳
出版者
北海道立総合研究機構水産研究本部
雑誌
北海道水産試験場研究報告 = Scientific reports of Hokkaido Fisheries Research Institutes (ISSN:21853290)
巻号頁・発行日
no.92, pp.65-77, 2017-09

北海道の10河川でブラウントラウトの年齢と尾叉長を調べ,ベルタランフィの成長曲線に当てはめた。全河川の測定データから求めた4月時点における各年齢の尾叉長は,1+で12.4cm,2+で20.8cm,3+で28.4cm,4+で35.4cm,5+で41.8cm,6+で47.6cm,7+で53.0cmであった。この成長曲線と各河川の成長曲線を比べたところ,年齢によって大小関係が変化するなど河川毎に特徴が見られた。4河川を対象に性成熟を調べたところ,雄は10月下旬以降に,雌は11月下旬以降に成熟個体が確認され,最低成熟年齢は雄1+,雌2+であったが,いずれも河川による違いが見られた。
著者
中島 幹二 合田 浩朗
出版者
北海道立総合研究機構水産研究本部
巻号頁・発行日
no.87, pp.71-79, 2015 (Released:2015-06-24)

北海道宗谷周辺海域から得られたマナマコを用いて,体重や消化管長の季節変動を調べた。体重に対する内臓重の割合は,10月に最低値を示した。体重に対する腸長の割合も同様に10月に最低値を示し,この時期に内臓のリセット(内臓を新しくする)が行われていることを示唆した。殻重に対するその乾燥重量の割合は,夏季に最低値を示した後,8~9月の間に急激な上昇が認められ,秋季に最高値となった。このことは夏季から秋季にかけて体壁構成成分量の大きな減少があることを意味している。これらより,本種は,1年の中で内臓や体壁構成成分量の劇的な変動を毎年繰り返しながら成長していることが明らかとなった。