著者
水野 信太郎
出版者
北翔大学北方圏学術情報センター
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of Northern Regions Academic Information Center, Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
no.12, pp.89-100, 2020

本研究は石川啄木と妻節子(堀合セツ)夫妻と,啄木の両親(石川一禎,工藤カツ)ならびに姉妹(田村サダ,山本トラ,三浦ミツ)の年譜を,出来事ごとに出典を明らかにしながら作成しようとする試みである。啄木に関する記録としては,日記や書簡ほかの歴史的資料が数多く公刊されている。このため場所,年月日を含めて彼の動きを知ることが出来る。それらの記述を根拠として石川啄木,節子夫妻の出典付き年譜を作成する。この小さな試みによって,今後の啄木研究の新しい展開を期待する。
著者
大宮司 信
出版者
北翔大学北方圏学術情報センター
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of Northern Regions Academic Information Center Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-6, 2014

日本における憑依の精神医学的研究の歴史を,宗教をひとつの要素として加え検討した。女性の教祖のばあい,日本では憑依体験をもとに宗教を始めた例が多く,苦しい生活を送った女性の心の回復のひとつの型として考えた。また人格の変性という点で共通する解離に関する精神医学研究が最近増加していることが明らかとなった。
著者
島津 彰
出版者
北翔大学北方圏学術情報センター
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.41-55, 2017

日本においてキリスト教の禁教が解かれた直後の明治期に,一農村に成立したハリスト正教会(ギリシャ正教,ロシア正教との呼称もある)の歴史を社会的な事象の中で俯瞰する。教会創立の根底には深い信仰がある事は言うまでもないが,キリスト教への理解が十分でない明治初期に,因習の残る農村地帯で教会の基盤を作り,幾多の困難を乗越えて発展を遂げ,特に日露戦争時には敵国の宗教と思われていた逆境を逆手にとって,日露戦争の俘虜への信仰慰安事業に参加し,俘虜への国際法を遵守する中で,日本の近代化の一翼を担い日本の結んだ不平等条約解消への役割を果たした正教会の活動を検証する。この検証は異なる宗教・文化に対して自国中心主義が勢いを増している世界にあって,マイノリティの立場の人々の自国の発展への寄与を顧みる時,多様性が実は豊かさを保障するものである事に気づく。同時に他宗教・他文化に属する人々が取り組んでいる事象の本質を冷静に見つめる事の大切さを示唆する。
著者
大宮司 信
出版者
北翔大学北方圏学術情報センター
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of Northern Regions Academic Information Center Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
no.6, pp.1-6, 2014

日本における憑依の精神医学的研究の歴史を,宗教をひとつの要素として加え検討した。女性の教祖のばあい,日本では憑依体験をもとに宗教を始めた例が多く,苦しい生活を送った女性の心の回復のひとつの型として考えた。また人格の変性という点で共通する解離に関する精神医学研究が最近増加していることが明らかとなった。
著者
島津 彰
出版者
北翔大学北方圏学術情報センター
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of the Northern Regions Academic Information Center, Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.41-55, 2017

日本においてキリスト教の禁教が解かれた直後の明治期に,一農村に成立したハリスト正教会(ギリシャ正教,ロシア正教との呼称もある)の歴史を社会的な事象の中で俯瞰する。教会創立の根底には深い信仰がある事は言うまでもないが,キリスト教への理解が十分でない明治初期に,因習の残る農村地帯で教会の基盤を作り,幾多の困難を乗越えて発展を遂げ,特に日露戦争時には敵国の宗教と思われていた逆境を逆手にとって,日露戦争の俘虜への信仰慰安事業に参加し,俘虜への国際法を遵守する中で,日本の近代化の一翼を担い日本の結んだ不平等条約解消への役割を果たした正教会の活動を検証する。この検証は異なる宗教・文化に対して自国中心主義が勢いを増している世界にあって,マイノリティの立場の人々の自国の発展への寄与を顧みる時,多様性が実は豊かさを保障するものである事に気づく。同時に他宗教・他文化に属する人々が取り組んでいる事象の本質を冷静に見つめる事の大切さを示唆する。