著者
小荒井 衛 小松原 琢 黒木 貴一 岡谷 隆基 中埜 貴元
出版者
国土地理院・地理地殻活動研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

芋川流域で火山灰分析に基づく段丘編年を行った.芋川流域で最も高位の段丘から浅間草津火山灰(As-K)が検出されなかったことから,この段丘面は16,500年以降に形成された面と推察される.段丘形成年代から小松倉背斜の成長速度の見積もると,0.8~1.9×10^<-6>/年となり,西山丘陵の活褶曲の成長速度や小千谷地区の活褶曲の成長速度と,オーダー的には同程度である.長野県・新潟県県境付近の地震では,逆断層の上盤側で,地質,地質構造,既存活断層の分布等に支配される形で地盤災害が集中しており,今回の地震に伴い松之山背斜が成長した可能性が指摘できた.