著者
高 裕也 二宮 順一 森 信人
出版者
土木学会 = Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:18808751)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.I_175-I_180, 2018
被引用文献数
2

現在気候実験3,000年(60年×50メンバ)および将来気候実験5,400年(60年×90メンバ)の大規模アンサンブル気候予測データ(d4PDF)を用いて,日本海沿岸における低頻度気象災害要因の一つである爆弾低気圧に対する気候変動の影響評価を実施した.現在気候および将来気候からの爆弾低気圧抽出結果から,発生個数にはほとんど将来変化はないが,最低中心気圧の強度は将来的に増加する傾向があることがわかった.また,日本沿岸域に被害を及ぼす可能性がある爆弾低気圧について解析した結果,全体に占める台風並みに発達する爆弾低気圧の割合が増加し,特に中心気圧の強度も増加する傾向を示した.
著者
藤田 雅久 高山 純一 中山 晶一朗 牛場 高志
出版者
土木学会 = Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)= Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. D3 (Infrastructure Planning and Management) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67-67, 2011
被引用文献数
1

近年,わが国では原子力発電所事故に対する国民の関心が非常に高まってきており,各種市民活動も活発化してきている.そのため,原子力発電所事故に対する防災計画の整備を充実させることが求められている.そのような状況から,本研究では防災計画の検討を支援するためのシステムとして,ミクロ交通シミュレーションシステムを構築し,新潟県柏崎刈羽原発周辺を対象地域として車両での避難シミュレーションを行っている.加えて,本地域の風向きや人口などの観点から地域ごとに原子力発電所災害時の危険度を考え,それらについてそれぞれの避難シミュレーションの重要性について検討を行った.その結果,現状の避難計画における避難経路などについて問題があることが分かった.These days, our interest in nuclear plant accidents has increased, and civic actions for them have also been activated. Therefore, improvement of the disaster prevention planning to nuclear plant accidents is requested. In this study, we developed a microscopic traffic simulation system for evacuation plan near the nuclear plant as a system which supports to examine the disaster prevention planning, and applied the system to Kashiwazaki-Kariha nuclear plant area. Furthermore, the risk of each region near the nuclear plant disaster from the viewpoint of wind direction and the population was considered, the importance of each evacuation simulation was examined. As a result, we found that the present plan Kashiwazaki-Kariha made has the problem on evacuation routes and others.