著者
鶴岡 公幸
出版者
宮城大学食産業学部
雑誌
宮城大学食産業学部紀要 (ISSN:18806589)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.75-82, 2008-03

ここ数年日本の外食産業の市場規模は停滞しており、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで販売されている弁当、惣菜などの中食市場の伸び、人口の減少などの影響で売上高、利益共に厳しい状況が見込まれている。その一方で、中国における外食産業市場は毎年拡大しており、その市場規模は今後も伸び続けることが予想されている。日本の外食チェーンは2008年の北京五輪、2010年の上海万博に向けてこの巨大な潜在市場での事業の拡大に乗り出している。本稿では、中国外食市場における日系外食チェーンの事業展開について、既に中国に進出している代表的な5社を事例として紹介しながら、その現状と将来における課題について考察する。
著者
金内 誠 清野 誠喜 小山 誠司 橋本 建哉 小林 仁
出版者
宮城大学食産業学部
雑誌
宮城大学食産業学部紀要 (ISSN:18806589)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.37-45, 2009-03
被引用文献数
3

わが国の酒類の消費量は、1975年を境に減少している。特に酒類中で、清酒(日本酒)の消費量の落ち込みは激しく、1975年には126万klあったものが2007年には72万klにまで落込んでいる。このような清酒の落ち込みは若者の清酒離れとも関係が深いと考えられる。そこで、我々は清酒の良さを若者にも理解してもらうために、20〜30代の若い世代の清酒に対する考え方を調査し、若者に好かれるような清酒を造ることとした。それと同時に本学部の食材の生産、加工、流通、消費という一連の食産業の流れを総合的に教育・研究するという理念に基づき、清酒を題材としてそれぞれ専門分野の教員と宮城県産業技術センター職員が課題を担当した。つまり原料の生産から製造、商品開発、流通・消費まで研究できる製品を開発し、それぞれの工程を学生に体験・教育することとした。本研究では、農場での酒造好適米を作り、清酒のマーケティングを行い、ラベルをデザインし、若者にも受け入れられる清酒のコンセプトを造り、さらに酒造メーカーで学生自身が酒造し、最終的には販売まで行うこととした。地域。