著者
小林 仁 長谷川 祥子 森 達也 長江 惣吉
出版者
公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

南宋の都・杭州出土の曜変天目をはじめとした出土資料の考察を通して、天目茶碗の中国での位置づけを再検討するとともに、出土品や伝世品の科学分析調査や再現に取り組む陶芸家との学術交流を通して、天目研究に新たなアプローチを試みた。とりわけ、藤田美術館所蔵の国宝曜変天目に対して世界で初めて科学分析調査を行い、釉薬には基本的に鉄やマンガン以外の重金属類が用いられていない点などを科学的に明らかにし、曜変の斑文や虹彩(光彩)の発生メカニズムに関する新知見を得ることができた。なお、本研究はNHKのETV特集でも大きく紹介された。
著者
小林 仁 渥美 公秀 花村 周寛 本間 直樹
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.180-193, 2010 (Released:2010-02-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1

本研究では,人々によってすでに馴致された生活環境を対象として,その環境を一瞬未知の状態へと変換し,新たな馴致を促すという一連の流れを発生させる手法について,実践プロジェクトによるアプローチを試みた。Moscovici(1984=八ッ塚,未公刊)による社会的表象の議論をもとに,社会的表象としての現実の馴致プロセスについて概観し,その後,原(2005)の「未知化」という概念を参考に,未知化の技法と未知化後に事象を再び馴致してゆく方法について検討した。「未知化」の方法として,プロジェクト型ツールの設計および実践を行った。実践のフィールドとして,筆者らが所属する大阪大学キャンパスを設定した。参加者が阪大(ハンダイ:大阪大学の略称)に関する情報を詳細に獲得し,各々が今まで知らなかった阪大を再発見してゆくDATA HANDAIプロジェクトは,2005年10月より始まり,2007年9月現在も継続して進行中である。活動は領域横断的に実施され,教員5名と学生20名あまりを中心として活動を行った。プロジェクトの成果として数十枚に及ぶ情報カードを作成した。結果として,参加者の言説の変化や活動に関するエスノグラフィーが得られた。本研究では,このプロジェクトを対象として,未知化を解説し,既知から未知へ,そして新たな既知として現前する社会的表象の分析を行った。
著者
谷津 實 佐藤 光寛 小林 仁 大澤 健司 居在家 義昭
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第105回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.226, 2012 (Released:2012-09-04)

【目的】蔵王キツネ村で飼育しているキツネには個体管理をするために、2011年から約200頭の全頭にマイクロチップを装着している。このキツネ群を安定的に維持するには、個体情報や血縁情報に基づく計画的な交配が必要である。我々は、これまでに電気伝導度の変化を指標とした雌キツネの交配適期の判定法(第104回日本繁殖生物学会)や電気刺激射精器を用いた雄キツネからの採精条件(第18回日本野生動物医学会大会)について明らかにしてきた。今回は、この方法を用いて採精した後の精液性状と凍結保存法、凍結精液を用いた人工受精後の分娩率について検討した。【方法】2012年1月~3月にかけて電気刺激射精器を用いて、延べ18頭から採精した。この内、生存精子が得られた延べ13頭について、EDTAをベースとした凍結保存試作液(EDTA-S)とウシ用凍結保存液(Cow-S)を用いて、精子数5×107/0.5mlストローに調整し、凍結保存した。Cow-Sで凍結融解した精液を10頭に人工授精、その後の分娩率について調べた。【結果及び考察】延べ13頭の精液量は100μl~500μlで、その平均は280.0±117.9μlであった。平均精子数7.8±1.8×108/ml, 総精子数は平均2.1±0.7×108であった。精子生存指数は43.8~95.8、平均83.6±16.6であった。凍結融解後の精子生存指数はEDTA-Sで2.1±2.5、Cow-Sで41.9±9.3であり、Cow-Sで有意(P
著者
金内 誠 清野 誠喜 小山 誠司 橋本 建哉 小林 仁
出版者
宮城大学食産業学部
雑誌
宮城大学食産業学部紀要 (ISSN:18806589)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.37-45, 2009-03
被引用文献数
3

わが国の酒類の消費量は、1975年を境に減少している。特に酒類中で、清酒(日本酒)の消費量の落ち込みは激しく、1975年には126万klあったものが2007年には72万klにまで落込んでいる。このような清酒の落ち込みは若者の清酒離れとも関係が深いと考えられる。そこで、我々は清酒の良さを若者にも理解してもらうために、20〜30代の若い世代の清酒に対する考え方を調査し、若者に好かれるような清酒を造ることとした。それと同時に本学部の食材の生産、加工、流通、消費という一連の食産業の流れを総合的に教育・研究するという理念に基づき、清酒を題材としてそれぞれ専門分野の教員と宮城県産業技術センター職員が課題を担当した。つまり原料の生産から製造、商品開発、流通・消費まで研究できる製品を開発し、それぞれの工程を学生に体験・教育することとした。本研究では、農場での酒造好適米を作り、清酒のマーケティングを行い、ラベルをデザインし、若者にも受け入れられる清酒のコンセプトを造り、さらに酒造メーカーで学生自身が酒造し、最終的には販売まで行うこととした。地域。
著者
小林 仁
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.843-847, 1983-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
19

サツマイモはしょうちゅう, アルコール等醸造原料として広く利用されている。その起原, 日本への伝来の経織, 畑作物としての特徴と用途, 品種改良の手法と国内における組織化された育種体系等について解説して頂いた。
著者
小林 仁
雑誌
尚美学園大学芸術情報研究 = Journal of Informatics for Arts, Shobi University (ISSN:18825370)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.63-73, 2016-03-31

1927年に初演された 「ショー・ボート」 は、 「それまでのミュージカルの概念、 常識を破った画期的なもので、 今日アメリカのミュージカル史に新しい時代の到来をもたらした歴史的な作品」と位置付けられている。 1 脚本・作詞のオスカー・ハマースタインII世と作曲のジェローム・カーンは、エドナ・ファーバーによる原作の小説に描かれた人種問題を始めとしたアメリカの現実的、社会的問題を、登場人物のキャラクターにおけるその独創的な脚色、および黒人音楽であるブルースをとり上げるなどした音楽の多様性をもって、それまで娯楽として位置づけられていたミュージカルとは違う、物語と音楽が文字通り融合した全く新しい演劇の形態としてまとめあげ、芸術性の確立と舞台表現の可能性を示した。 本稿は、作者であるオスカー・ハマースタインII世 (脚本・作詞) とジェローム・カーン (作曲) それぞれがこの作品において成し遂げた芸術的手法と、 この作品がミュージカル史において果たした役割を通して、その革新性を考察するものである。
著者
小林 仁
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報研究 (ISSN:18825370)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.63-73, 2016-03-31

1927年に初演された 「ショー・ボート」 は、 「それまでのミュージカルの概念、 常識を破った画期的なもので、 今日アメリカのミュージカル史に新しい時代の到来をもたらした歴史的な作品」と位置付けられている。 1 脚本・作詞のオスカー・ハマースタインII世と作曲のジェローム・カーンは、エドナ・ファーバーによる原作の小説に描かれた人種問題を始めとしたアメリカの現実的、社会的問題を、登場人物のキャラクターにおけるその独創的な脚色、および黒人音楽であるブルースをとり上げるなどした音楽の多様性をもって、それまで娯楽として位置づけられていたミュージカルとは違う、物語と音楽が文字通り融合した全く新しい演劇の形態としてまとめあげ、芸術性の確立と舞台表現の可能性を示した。 本稿は、作者であるオスカー・ハマースタインII世 (脚本・作詞) とジェローム・カーン (作曲) それぞれがこの作品において成し遂げた芸術的手法と、 この作品がミュージカル史において果たした役割を通して、その革新性を考察するものである。
著者
李 振海 吉野 博 内海 康雄 小林 仁 阪場 行男 武舎 憲功 岩井 信行
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.83, pp.91-98, 2001-10-25

第3種換気方式の場合,暖房時においては給気口からの冷たい外気が室内に直接導入されるため,温熱的な不快感が形成される可能性が高い.本報では,適切な給気方式を設計するための資料の整備を目的とし,人工気候室内の実大居室を用いて実験を行った.その結果,(1)給気口の吹出し方向は「上向き」,「壁面と平行に放射状」,「壁面とある角度で放射状」,「水平に吹出す」の順に上下温度差が大きくなる.水平に吹出す場合の規準化上下温度差は最大で約0.3である.(2)給気口を窓の上,壁面の上部,中部,下部に設置した場合,平均規準化上下温度差はこの順に大きくなる.(3)全般的にみれば給気口の吹出し風速が上下温度差に及ぼす影響は小さいことが明らかとなった.
著者
須藤 守夫 小林 仁 中澤 次夫 可部 順三郎 堀内 正 佐野 靖之 刑部 義美 秋山 一男 宮城 征四郎 城 智彦 上田 暢男
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.1262-1269, 1996
被引用文献数
1

喘息死および致死的高度発作救命例(以下, 救命例)についてアンケート調査により比較検討した. 喘息死は67例, 救命例は80例である. 喘息死は51.9歳と救命例の44.3歳より8歳高齢であるが, 病型, 重症度, 過去の高度発作歴など差を認めなかった. 高度発作の起こり方は急速型は喘息死で救命例より多く, 不安定急変型は喘息死で救命例より少なかった. 喘息死は在宅〜来院途中の死亡が76.2%を占めていた. 高度発作をおこした因子では受診の遅れが喘息死で救命例より有意に多く, また不適当な治療, 仕事・勉強の優先などがみられた. 死亡例と救命例の致死的高度発作前の状況では両群とも酸素吸入, 救急車の利用, 夜間外来受診, 入院歴などが目立つが差を認めない. 以上のごとく喘息死と救命例は, 基本的には同一のハイリスクグループに属し, 受診の遅れによりDOAになる前に救急施設に到着するかどうかの差であった. また喘息死の解明には救命例の分析が有力であることが判明した.
著者
吉野 博 小林 仁 久慈 るみ子 佐藤 洋
出版者
東北大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

本研究では衣服内の空気は動くものとして捉え、建物内部の換気量測定法であるトレーサーガス法を、衣服内換気量の測定に適用できるかどうかについて検討を行った(1)簡易温熱マネキンの製作:簡易温熱マネキンは、表面温度のコントロールのために、サーミスタ温度計をマネキン表面(胸部・背部・上腕部・前腕部・大腿部・下腿部)に貼付し、体幹部以外は左右別々に、発熱を制御できるようにスライダックを通して調整を行った。(2)ガス発生方法の検討結果:測定はトレーサーガスとしてCO_2を用い、定量発生法で行った。実験室内の温熱環境条件は、室温20.1℃〜24.5℃である。実験被服は、塩ビフィルム製の袖なしワンピース型とした。ガス発生方法の検討の結果、チャンバー(150*90*90cm)を用い間接的にガスを発生させる方法を考案した。チャンバーでの測定結果では、衣服内ガス濃度と外気のガス濃度との差は550〜670ppmの範囲にあるが、各実験において、同一条件下では衣服内のガス濃度は一様に分布し、各実験ごとの測定点間のガス濃度の標準偏差は±6.37ppmと小であった。この方法によると、チャンバー内でガスを完全拡散させることが可能となり、チャンバー内と衣服内のガス濃度はほぼ一定となることがわかった。また、室温が高くなると換気が促進されて、衣服内ガス濃度は低くなり、両者は反比例する。また、実験の再現性は高く、衣服の着せ替えによる影響はなかった。マネキン平均表面温度とチャンバー内温度の差と衣服内平均ガス濃度についてみると、温度差が大になると、やや衣服内濃度が高くなる傾向にあることがわかった。塩ビ衣服の換気量を求めたところ、発生量は平均0.065L/min.であることから、6〜7m^3/h.であると算出される。以上の結果より、チャンバーを用いて間接的にガスを発生する方法は有効であると考えられる。
著者
小林 仁
出版者
財団法人大阪市博物館協会
雑誌
若手研究(S)
巻号頁・発行日
2007

隋唐時代の俑に関して紀年墓を中心とした出土資料の調査、撮影を実施し、豊富なデータを蓄積しながら各時代各地域の俑の特質について考察を行った。それらの資料を基に、美術史的観点から隋唐時代の俑の様式変遷と地域性の解明を行い、従来注目されることの少なかった地域の様相を明らかにするなど多くの成果を得た。さらに、陶磁史的視点から制作技法や製品の流通の問題などを明らかにし、俑研究の新たな可能性を提供することができた。
著者
秋田 重男 池本 節雄 楠原 操 小林 仁 小野 光幸
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.351-354, 1968-12-31

Selection process and main characters of two strains selected for direct planting were described. Chugoku 18 and Chugoku 25, which are different in root type, root size and growth habit, would provide new point of view in the direct planting cultivation of sweet potato.