著者
藤田 一彦 安田 直彦
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

MPB(Morphotropic Phase boundary)濃度相境界近傍で育成したリラクサー型強誘電体固溶体単結晶は、優れた圧電特性を示し、工業的な価値が高い。中でも非鉛系の強誘電体固溶体材料として、特に優れた特性を示すリラクサー系のビスマス化合物(Na_<1/2>Bi_<1/2>)TiO_3や(Na_<1/2>Bi_<1/2>)TiO_3-BaTiO_3系固溶体に着目し、その固溶体単結晶をBridgman法により育成することができた。更に、育成された単結晶を用いて、その圧電特性、誘電特性を偏光顕微鏡によるドメイン構造の観察、および圧電応答プローブ顕微鏡によるナノ領域における電界誘起歪み特性の評価を行って、優れた圧電特性を生ずる基となるナノドメインの構造について調べた。
著者
鈴木 正人
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

平成16年度には,手法の提案と試算を,平成17年度にはその手法の適用を行なった.時間的集中度については,都市化の進んでいる都市と進んでいない都市との比較という観点から県庁所在地の人口密度の上位10都市(東京特別区および大阪,横浜,など)と下位10都市(佐賀,長野,静岡など)の計20都市を対象とし,各都市における地上気象観測所の1976〜2003年の8月の時間降水量を抽出した.一雨(降水量が観測されてから降水量が0mmになるまで)を全て抜き出し,一雨総雨量,一雨中の時間最大降水量,降雨の継続時間,時間的集中度,のそれぞれについて,経年変化を線形と仮定し,得られた線形トレンドの有意性検定により,経年変化の有無とその程度を調べた.その結果,経年変化が5%または1%有意と検定されたのは,時間最大降水量の増加傾向として東京,横浜,さいたま,千葉,鳥取の5地点,継続時間の増加傾向として大阪,総雨量の増加傾向として福岡,であった.すなわち,人口密度の上位10都市のうち4都市で時間降水量が年々大きくなっていることが示された.しかし,本研究の主眼である雨の降り方を表す時間的集中度については,有意な経年変化は認められなかった.また,空間分布ついては東京および岐阜のアメダス観測点の8月の時間降水量を用いて,降雨が空間的にばらついている程度の経年変化を求めたが,経年変化は減少傾向(空間的に集中傾向)ではあったものの有意とはならなかった.なお,降雨の時空間分布を検証するのに従来より用いられているDAD解析におけるDA関係と,レーダーアメダスを用いた本研究で提案した手法を比較したところ,両者は同様の傾向を示すことが分かった.
著者
青木 哲 角舎 輝典 青木 哲
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

(1)通気層の断熱性能に関わるパラメータとして、壁本体構造、方位(日射量)、通気層厚および開口率、室内温度、地域差(外気温度、日射量)を変数とした非定常計算を行い、通気壁の断熱性能を定量的に算出した。その結果、各パラメータが通気壁の断熱性能に与える影響を定量的に把握することが出来た。またパラメータによっては、それぞれ熱負荷計算に拠らない熱負荷の算出に可能性が見出された。(2)通気層の冷却効果を促進させる手法として、外装材の材料(熱物性)および表面処理方法(日射吸収率)の影響、通気層内側壁に低放射率材料を使用して放射抑制を行った場合の影響を検討した。その結果、外装材の材料、表面処理方法および通気層内の放射抑制は、通気壁の冷却効果を促進させる有効な手法であることを確認した。(3)日本各地の都市における通気壁の断熱性能の簡便な把握を試みた。その結果、壁本体の熱抵抗値と負荷軽減量の関係を用いて、熱負荷計算に拠らずに、壁本体構造から熱負荷軽減量の把握が出来ると思われた。また、壁本体構造以外のパラメータについても、東京一日データとアメダスデータの検討結果の関係を明らかにすることで、さらに高精度な断熱性能の把握が出来るものと期待された。(4)計算の効率化、計算時間の短縮を目指し、プログラムの簡略化するための新たな計算法の提案を行った。その結果、定常・非定常伝熱状態において、いずれの場合も十分な精度で計算できることを確認し、本計算方法は有効であると確認できた。
著者
渡辺 千賀恵
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
岐阜工業高等専門学校紀要 (ISSN:03864332)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.13-24, 1987-03-20

The railway enterprise is supported mainly by the fare income. The amount of this income can be increased through the following two ways: (a) increasing the number of passengers, (b) raising the fare. But we can not think that these are independent of each other. The rough raising may drive away the passengers from train to other modes. It is important for reducing the deficit to find how to increase the income without decreasing the number of the passengers. So in this paper, the influence of raising fare on the passengers is analyzed by means of the statistical data since 1950.