著者
前 真之
出版者
独立行政法人建築研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2003

応募時に提出した年次計画に基づき、以下の研究課題を遂行した。(1)実住戸における消費エネルギーの実測調査実住戸6世帯における消費エネルギーの計測関東の6住戸について、電気・ガス・灯油の消費状況を詳細に計測し、消費エネルギーの用途別内訳や住戸差・季節変動について、重要な知見を得ることができた。実住戸3世帯における給湯消費の計測関東の3住戸において給湯の消費状況を詳細に計測し、高齢世帯においては給湯消費が少なくなる傾向などが明らかになった。また、給湯消費については既往の実測データの再整理を行い、その平均や変動について重要なデータを得た。(2)多数の住戸を対象とするアンケートによるエネルギー消費に関する調査全国の4000住戸における消費エネルギーに関するアンケート調査全国の住戸において、消費エネルギーの検針値や生活行動についてアンケートを通して調査を行った。検針値からの消費用途の推定・分離、生活行動と消費エネルギーとの関係の分析を通し、有効な知見を収集することができた。(3)集合住宅における暖冷房要因に関する実験・実測実大の試験用集合住宅における熱移動に関する実験建築研究所に設置されている実大の試験用集合住宅において、上下左右の隣接住戸の空調条件が空調負荷に与える影響を、実験を通し把握した。その結果、隣接住戸の空調状況の変化による影響は大きく、住戸間の断熱は簡易であっても効果が大きいことが示された。上記の研究活動により、1年度の年次計画をほぼ達成することができたと考える。
著者
石原 直 小豆畑 達哉 緑川 光正
出版者
独立行政法人建築研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

研究代表者らは基部で浮き上がりを許容した架構を対象に検討を行ってきたが、適用しやすい形状等に制約があった。本研究では「浮き上がり活用型制振架構」の適用範囲を拡大するべく、浮き上がり位置を高さ方向に調整した場合や、比較的ずんぐりとした建築物に適用した場合、また多スパンに適用した場合について、解析や振動台実験を通じてそれらの基礎的な振動特性と負荷低減効果を明らかにした。