著者
向井 真也 岩山 順 森永 真二 武部 聡
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University = 近畿大学生物理工学部紀要 (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.19, pp.51-56, 2007-03-01

Bacillus thuringiensis (Bt)が産生する結晶性殺虫タンパク質(クリスタル)の精製法を、双翅目特異的殺虫クリスタル生産菌Bt. subsp. israelensis HD522株およびその変異株を用いて検討した。クリスタル、胞子および細胞破砕物を含む粗抽出液を30-40%NaBr連続密度勾配遠心法を用いて分離したところ、クリスタルは33%NaBr付近に層を形成した。この濃度における密度の理論値は1.318g/cm^3で、Ang & Nickersonの報告にあるBtクリスタルの密度1.32g/cm^3と合致している。SEMを用いた観察では、クリスタル層に胞子の混入はほとんど認められず、SDS-PAGEによる構成タンパク質の確認では、殺虫タンパク質(Cry)の分子量である130kDaタンパク質がメインバンドとして検出された。また、ネッタイシマカ幼生を用いた生物検定では、精製による殺虫活性の低下は認められなかった。
著者
新田 和宏
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.26, pp.93-116, 2010-09

2009年8月30日の衆議院議員選挙の結果、政権交代が起こり、翌9月16日、民主党と社会民主党および国民新党の3党連立からなる鳩山由紀夫政権が成立した。その鳩山首相は「新しい政治」を提唱した。しかし、鳩山政権は、普天間基地移設問題で立ち往生し、わずか8ヶ月余りの短命に終わった。但し、鳩山が提唱した「新しい政治」は、その後継である菅直人政権に継承された。本稿では、政権交代により民主党政権から提起された「新しい政治」の政治的意義について、冷戦以降の20年間におけるく新しい政治〉およびその第2局面という文脈の中で捉え返しながら、政治学による学理的省察を行うものである。 (英文) As a result of Japanese Parliament of Representatives election of August 30, 2009, made the change of government. September 16, HATOYAMA Yukio government was formed a cabinet as the three-party coalition government consisting of the Democratic Party, the Social Democratic Party and the People's New Party. The Prime Minister HATOYAMA advocated "new politics". However, HATOYAMA government came to a deadlock by the issue of Futenma military base in Okinawa, and collapsed in only more than 8 months. But, KAN Naoto new government succeeded to "new politics" that advocated by HATOYAMA government. Then, the purpose of this study is to analyze the political signification of "new politics" advocated the Democratic Party government, HATOYAMA and KAN, in the context of the New Politics of twenty years after the cold war, and the second situation of New Politics.
著者
高木 良介 宮下 知幸
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.25, pp.17-24, 2010-03

Departmental Bulletin Paper貝殻形成に関与するタンパク質の多くはカルシウム結合能を持ち、加えて様々な結合様式を呈する。その中で、翻訳後修飾が関与する機構は重要であり、主に2つの機構が考えられる。1つは糖鎖に結合した硫酸基を介するもので、もう1つはリン酸基を介するものである。これらの修飾を受けた部位は負電荷を持つためにカルシウムイオンを引き寄せる。本研究では、カルシウム結合部位と予想されるリン酸基に注目し、パーリンのリン酸化修飾について検証した。パーリンはアコヤ貝の真珠層に含まれる分子量約16KDaのタンパク質で、カルシウム結合能があり、炭酸カルシウムの結晶形成を抑制的に制御する機能を持つ。ウェブ上のリン酸化修飾を予測するプログラムを用いてパーリンのリン酸化部位を予測し、パーリンは7ヶ所のリン酸化修飾される可能性がある部位を持つと予測された。リン酸化タンパク質検出試薬で解析した結果、パーリンはリン酸化タンパク質であることが証明された。また、アルカリホスファターゼを用いてパーリンの脱リン酸化を行った。その結果、パーリンは1分子当たり1個から2個のリン酸化修飾を受けていることを示唆した。