著者
慶長 直人
出版者
Japan Society of Sarcoidosis and other Granulomatous Disorders
雑誌
サルコイドーシス/肉芽腫性疾患 (ISSN:13450565)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.13-19, 2001

サルコイドーシスには, 病型や発症頻度に明らかな人種差があり, 古くからヒト白血球抗原であるHLAとの関連が報告されてきた. 近年のヒトゲノム計画の進行に伴い, 疾患感受性遺伝子の研究は新しい局面を迎えつつある. 新たに研究を始める研究者, 知識を深めたい臨床家へ向けて, HLAとの関連性から真の疾患感受性遺伝子を証明することと, HLA以外の候補遺伝子を検討することのための方法論につき, 我々の経験を踏まえ, 現状を報告したい.