著者
菅 喜岐 森田 長吉 中村 修 岡崎 清
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J85-A, no.5, pp.509-517, 2002-05-01

体外衝撃波結石破砕療法は非侵襲的という画期的な特長をもっているため極めて短期間で一般療法として臨床に定着した.しかし,衝撃波による結石破砕に伴う詳細メカニズムや生体への影響はいまだ完全に解明されているとはいえない.これら未解明の部分を解決するためには人体内超音波パルス伝搬のメカニズムをできるだけ正確に再現する手法を確立することが重要である.筆者らは最近FD-TD(Finite-Difference Time-Domain)法に基づく非線形パルス伝搬の数値解析法を提案した.しかし,この方法には水の非線形パラメータ値を通常知られている値よりかなり大きく設定する必要がある点や小さな振動部分が再現できないなどの問題点があった.本論文は基本式の変更も含めたいくつかの改良によってこのような問題をほぼ解決でき,この手法が少なくとも焦点付近の実験波形に関してはこれをかなり正確に再現できる手法となったことを報告するものである.

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