著者
杉本 修 内藤 整 酒澤 茂之 羽鳥 好律
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.12, pp.2620-2632, 2010-12-01

Full Referenceフレームワークに基づくマルチメディアアプリケーション向けの知覚映像品質評価方式を提案する.本論文では,圧縮符号化による画質劣化に伴うユーザの知覚品質劣化の程度を七つの画像特徴量の重み付き和により定義された客観評価値により推定する.また,フレームレートに応じた客観評価値の補正を行うことにより,テレビ伝送用フォーマットのみを前提とした客観評価方式では対応できていなかった幅広い種類のアーチファクトをもつ低フレームレート画像に対する知覚映像品質の導出を可能としている.計算機シミュレーションにより提案方式の性能評価を行い,MPEG-4 part. 2及びH. 264/AVCエンコーダによりビットレート32 k~512 kbit/sで符号化した3~15 fpsのCIF,QCIF解像度の動画像の主観画質を相関0.88以上で推定可能であることを示す.また,上述のフレームレートに応じた客観評価値の補正により主観画質の推定精度を向上できること,及び7種の特徴量が等しく画質推定に寄与していることを示すことにより,提案方式が幅広い種類の映像に対応可能であることを示す.

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マルチメディアアプリケーションにおける知覚映像品質の客観評価方式
マルチメディアアプリケーションにおける知覚映像品質の客観評価方式

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