- 著者
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江木 盛時
- 出版者
- メディカル・サイエンス・インターナショナル
- 雑誌
- INTENSIVIST (ISSN:18834833)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, no.3, pp.461-473, 2011-07-01
2001年に強化インスリン療法intensive insulin therapy(IIT)の有効性1)が外科系ICU患者で報告されて以降,血糖管理は集中治療における重要な領域の1つとなった2)。厳格な血糖管理tight glycemic control(TGC)は,2001年以降に定着した名称であり,速効性インスリンを持続静脈投与し,1~4時間ごとの頻回な血糖値測定を行いながら,厳密に血糖値を管理する方法を指す。TGCのほかに,strict glucose controlなどの名称もあるが,現在最も使用されるのはTGCである。Van den Berghe1)によって提唱されたIITは,TGCのなかでも目標血糖帯を正常血糖帯(80~110mg/dL)とするものを指す。