著者
小谷 スミ子 佐藤 優子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成16年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.66, 2004 (Released:2004-09-09)

目的 白飯は保存によりデンプンが老化し食味は硬くボソボソする。特にアミロース含量の高い米は老化しやすい。これを防ぐため柑橘果汁、食酢などを添加して炊飯する方法が考案されている。これらの飯に含まれるレジスタントスターチ(以下RSと略)を測定すると同時にRS生成に及ぼすアミロース含量と保存の影響について検討した。方法 1.試料:平成15年度新潟産コシヒカリ、平成15年度滋賀産日本晴、平成12年度タイ産タイ米、2.試料の調製:白飯は米に重量の1.5倍の水を加え、酢飯は米と炊き水合計重量の6%の食酢を炊き水に添加し、全自動炊飯器JNL-T551 Wで炊飯した。3.試料の保存:炊き上がり後、あらかじめ洗って水を切っておいた飯台に移し、ぬれ布巾をかけ放冷した。その後およそ100gずつ秤量し、市販の食品包装用ラップフィルムに包み、室温(23℃)および冷蔵(4℃)で2日間保存した。4.RSの定量:Goni等(1996)の方法を一部改変して測定した。5.アミロースの定量:Mestres等(1996)のDSCを用いた方法で測定した。結果 1.食酢を加えて炊飯することでいずれの米も粘りは増した。2.コシヒカリ、日本晴、タイ米を炊飯した白飯のRS量はそれぞれ0.10±0.02%、0.14±0.04%、0.77±0.02%であり、酢飯のRS量はそれぞれ0.11±0.03%、0.17±0.02%、0.50±0.08%であった。食酢添加によりタイ米のRS量は著しく減少した。3.すべての飯は保存によりRS量が増加し、酢飯のRS増加量は白飯より多かった。4.タイ米の酢飯は、保存により白飯と同程度のRS量になった。

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