著者
石川 健介
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.84-101, 2015 (Released:2015-08-25)
参考文献数
117
被引用文献数
1 1

本稿では,2013年7月から2014年6月までの1年間に,わが国で発表された「臨床心理学」に関する研究の動向を展望した。はじめに日本教育心理学会第56回総会の「臨床」部門に発表された論文を概観し,年齢区分ごとに特徴的なキーワードを挙げた。次に,6つの学術雑誌に掲載された「臨床心理学」に関する研究を概観した。この結果,心理的不適応/精神症状では,「抑うつ」に関連する研究が最も多く,「反すう」や「ストレス」,「バーンアウト」を扱った研究も同様に多かった。尺度開発を扱った研究は少なかった。介入プログラムや心理療法では,認知行動療法・行動分析・アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)が多く取り上げられていた。

言及状況

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臨床心理学における研究の動向と今後の課題 https://t.co/1la5nLg7oh
臨床心理学における研究の動向と今後の課題 -実証的な研究を目指して- https://t.co/84baP8JQDf
2013年~2014年の1年間に日本で発表された臨床心理学に関する研究の動向。心理的不適応/精神症状では抑うつに関連する研究が最も多い。反すうやストレス、バーンアウトの研究も多い。尺度開発は少ない。CBT・行動分析・ACTが多い。https://t.co/vV4VDe3uTs

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