著者
片岡 祐子
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.543-548, 2022-12-28 (Released:2023-01-18)
参考文献数
13

要旨: 小児難聴のうち身体障害者に該当しない軽度・中等度難聴児は約60%を占める。近年新生児聴覚スクリーニングによる早期診断, 療育開始や軽度・中等度難聴児補聴器助成事業導入といった社会的制度が拡充されてきた。軽度・中等度難聴児は一般的に聴取や言語発達が良好で, 通常学校・級在籍児が多く, 通級も含めて聴覚に関する特別支援教育を受ける児は少数である。しかし一方で, 聴取能, 言語発達遅滞や学力の低下, 社会性の問題などが出現する頻度が高く, 年齢が上がるにつれて顕著化,複雑化する傾向がある。インクルーシブ教育においては一見コミュニケーションに支障がなさそうであるが故, 必ずしも適切な介入, 教育者等による適切な理解と支援が受けられていないことが多い。通学校での合理的配慮や課題の把握を行うとともに, 言語聴覚士や聴覚支援学校教師等による専門的検査や指導を併用できるよう, 連携した支援体制の構築,情報共有が望まれる。

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