著者
田中 孝明 内山 泰伸
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.556-560, 2012-08-05 (Released:2019-10-18)
参考文献数
18

フェルミ宇宙ガンマ線望遠鏡搭載のLarge Area Telescope (LAT)によるガンマ線観測は,パルサーのガンマ線放射機構超新星残骸における宇宙線加速,そしてダークマターの探索など多岐にわたる科学トピックについて新たな知見をもたらしている.LATによる最近の科学的成果のうち,特に高エネルギー宇宙物理のコミュニティを驚かせたものは,かに星雲と呼ばれるパルサー星雲で観測されたガンマ線フレアである.特に2011年4月に発生したフレアでは,ガンマ線強度が数時間という非常に短い時間スケールで1桁以上も増加した.この観測結果は,既成の粒子加速機構およびガンマ線放射機構では説明が困難であり,宇宙物理における新たな課題となっている.

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