著者
曽根 淳
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
pp.cn-001417, (Released:2020-09-05)
参考文献数
47
被引用文献数
7

神経核内封入体病(neuronal intranuclear inclusion disease; NIID)は,進行性の神経変性疾患であり,近年まで剖検により診断されていたが,2011年に皮膚生検が診断に有効と報告された後,症例数が増加している.2019年にはNOTCH2NLC遺伝子上のGGCリピート配列の延長が原因であると同定され,遺伝子診断も可能となった.NIIDでは,認知機能障害で発症し,頭部MRIでの白質脳症およびDWIでの皮髄境界の高信号が認められる群と,四肢筋力低下から発症する群の2群が認められる.今後,白質脳症およびニューロパチーの鑑別診断にNIIDを含める必要があり,皮膚生検と遺伝子検査を組み合わせ,NIIDを的確に診断し,病態解明を推進する必要がある.

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