著者
山田 祐樹 河邉 隆寛
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第6回大会
巻号頁・発行日
pp.93, 2008 (Released:2008-11-10)

我々の時間の感覚は我々がそのとき抱いている情動によって変化する.本研究は,無意識的に呈示された情動刺激が,それとは非関連な刺激に対する時間知覚に影響するかどうかを調べた.被験者は実体鏡を通して画面を観察し,片方の目には情動刺激 (快,不快および中性画像) を,もう片方の目には同じ位置に一定間隔で連続して変化するモンドリアン刺激を呈示した.連続的なモンドリアン刺激の変化は感情刺激を意識から取り除いた.また,モンドリアン刺激の周辺には白色の枠線が2700 msec呈示された.被験者はこの枠線の呈示時間を,後に呈示される同一の刺激の呈示時間を調整することで再生することを求められた.その結果,再生された時間は,不快刺激が呈示された場合の方が快刺激の場合よりも有意に長くなった.この結果は,無意識的な情動刺激が時間知覚に影響することを示唆する.

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