著者
齊藤 俊樹 元木 康介 高野 裕治
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第19回大会
巻号頁・発行日
pp.1, 2022 (Released:2022-04-20)

コロナウィルス感染対策により、マスク着用が世界的に普及している。これまで、マスクをした顔に対する感情認知は困難であることが示されているが、この影響が文化(国)によって異なるのかは明らかではない。本研究では、感情表出・認識に重要となる情報が文化によって異なるという表情認知の文化学習理論に基づき、マスクが感情認知に与える影響の文化差を検討した。日本人209名、アメリカ人203名の参加者は顔画像を見て、その顔の感情状態(感情カテゴリーと感情の強度)を判断した。顔画像は、表情が6種類(笑顔、怒り、悲しみ、恐怖、嫌悪、真顔)、マスク着用の有無が2種類の計12種類であった。その結果、笑顔表情の認知がマスクによって阻害され、その影響はアメリカ人でより大きいことが分かった。この結果は、表情認知の文化学習理論を支持するとともに、マスクによる表情認知への影響が感情や文化によって異なることを示すと考えられる。

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@kitaroupapa427 日本人はマスクをしていても、表情を読み取れるという論文もあります。それに、笑顔でも目が笑ってないということも分かったりします。なので、表情に関することで言えばあまり支障はないですね。 https://t.co/OVoygiMeXo
@on_yasuwo @yfuruse 正しいです。 https://t.co/p2bAFIlsdG
@vague_flavor6 @Ecccm2Ecccm @mainasodacola 自分がマスク着用者の表情を読み取れるからと言って皆が皆そうだとは思わないことです。 画像出所:https://t.co/k8oGeykVvl https://t.co/QtIgHFUFpM https://t.co/xGC5PXOI6u
日本人は変化しないのか マスクをした顔に対する表情認知の文化差 https://t.co/EO50HijcOs

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