著者
高木 剛
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.17-27, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)
参考文献数
49
被引用文献数
1

最も有名な公開鍵暗号としてRSA暗号とだ円曲線暗号があり,SSL/TLSによる暗号通信や電子政府でのディジタル署名などで広く普及している.一方で,これらの暗号は量子計算機による多項式時間の解読法が知られているため,量子計算機に耐性のある数学問題を利用したポスト量子暗号(Post-Quantum Cryptography)の研究が注目を集めている.実際,2015年8月にアメリカ国家安全性保障局NSAはポスト量子暗号への移行を表明し,2016年2月には米国標準技術研究所NISTがポスト量子暗号の標準化計画を発表している.本稿では,ポスト量子暗号の歴史と標準化計画の概要を紹介し,代表的なポスト量子暗号となる多変数多項式暗号と格子暗号の構成方法と安全性の評価方法を解説する.

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[セキュリティ][暗号][ポスト量子暗号][耐量子計算暗号][耐量子計算機暗号]

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多変数多項式暗号とやらの文献すぐ出てきた グレブナー基底の名前はちらっと https://t.co/8uUfpvwHOi
《最も有名な公開鍵暗号としてRSA暗号と楕円曲線暗号があり,》 《広く普及している.一方で,これらの暗号は量子計算機による多項式時間の解読法が知られているため,量子計算機に耐性のある数学問題を利用したポスト量子暗号の研究が注目を集めている》 https://t.co/HqaPdmxyDG
“ポスト量子暗号の構成法とその安全性評価” https://t.co/W2VKOfy8qd
@shiftsphere ポスト量子暗号? https://t.co/SxqwX2C3zT

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