著者
葛西 豊高 川辺 晃一 村松 誠司 宮原 庸介 福田 裕昭 江藤 宏幸 中原 守康 今井 崇紀 田中 健丈 新井 基展
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.1554-1560, 2019 (Released:2019-08-20)
参考文献数
16

64歳,男性.食欲不振・下痢により,9カ月間で23kgの体重減少を認めた.高血圧症に対して,オルメサルタン内服歴が10年間あった.上下部内視鏡検査では原因となる疾患を認めず,小腸カプセル内視鏡検査で,十二指腸・小腸の絨毛萎縮を認めた.十二指腸粘膜生検ではアミロイド沈着,異型リンパ球は認めず,便培養・便虫卵検査が陰性であることから,セリアック病を疑った.オルメサルタン内服中であることから,セリアック病と同様の臨床像を呈するオルメサルタン関連スプルー様腸疾患を疑い,オルメサルタンを中止とした.その後,食欲不振・下痢・体重減少は改善し,4カ月後の小腸カプセル内視鏡検査で,十二指腸・小腸の絨毛萎縮の改善を認めた.慢性下痢の原因として,オルメサルタン内服中の場合には,オルメサルタン関連スプルー様腸疾患を念頭におくべきである.小腸カプセル内視鏡検査は小腸絨毛の萎縮評価に有用であった.

言及状況

外部データベース (DOI)

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【オルメサルタン関連スプルー様腸疾患】 降圧薬であるオルメサルタンの長期投与により、重度の下痢が生じることが報告されています。 覚えておきたいですね。 https://t.co/PKkZsWHtBC #東京NST専門療法士連絡会 #下痢 #オルメサルタン
オルメサルタンによるスプルー様腸疾患 - 十二指腸・小腸の絨毛萎縮を伴う重度の下痢症状 - FAERSの解析 - ARBの中でもオルメサルタンの報告が多 - 被疑薬中止により改善するため、医療者の認識も重要 https://t.co/cDDhbI97IN https://t.co/NPIdwonv1y
オルメサルタン関連スプルー様腸疾患の 1 例 あとで読む。 https://t.co/RGPAnxchak
@kumidesugaotoko 薬剤性腸炎といえば、オルメテック®︎で まれに下痢することあるので要注意です。 この前、それらしき方ありました。 https://t.co/8ioZ2ti8QK
オルメサルタン関連スプルー様腸疾患の 1例(動画付き) https://t.co/To0kjJ16Cl
スプルー様腸疾患ってやつっすな(´・ω・`) ggってたら動画付きの症例報告があった。 https://t.co/AEteq57kl3 9ヶ月で-23kg→3ヶ月で+16kgの体重増減もなかなかすごい。>RT

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