著者
今永 光彦 外山 哲也
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.33-37, 2017-03-20 (Released:2017-03-25)
参考文献数
16

目的:介護老人福祉施設入所者において,緊急入院のリスク因子を検討することを目的とする.方法:埼玉県内にある2ヵ所の介護老人福祉施設に,2013年5月1日の時点で1年間以上入所している170例を対象とし,過去起点コホート研究を行った.先行研究を参考に,研究者らが臨床的に重要であると考えた因子も加えて,それらの17項目と1年以内の緊急入院の有無との関連について検討した.単変量解析を行い,P<0.05を基準として変数選択を行い,多変量解析を行った.結果:1年以内の緊急入院は70例(41.2%)で認めた.多変量解析(ロジスティック回帰分析)で有意な因子は,慢性心不全(OR:5.73,95%CI:1.37-23.84)・褥瘡(OR:16.70,95%CI:1.89-147.41)・1年で5%以上の体重減少(OR:2.47,95%CI:1.07-5.68)であった.結論:介護老人福祉施設入所者において,「慢性心不全」・「褥瘡」・「1年で5%以上の体重減少」が,緊急入院のリスク因子であった.

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介護老人福祉施設入所者において緊急入院のリスク因子は何か? https://t.co/iQ20q05fB8 #JPCA 日本の施設入所者のACSCs研究ですね。意外と日本の施設では検討されてないんですね(背景読んだ限りでは)。結果は感覚的にも「そうだよね」と言う感じ #ken

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