- 著者
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古川 登
- 出版者
- 一般社団法人日本鉱物科学会
- 雑誌
- 日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2018年年会
- 巻号頁・発行日
- pp.70, 2018 (Released:2020-01-16)
広島市市街地の地下からオレンジ色に着色した方解石(以下オレンジ方解石とする)が内部に晶出した貝化石が産出した.(古川, 1966 ,山崎他,2000)その化学組成からオレンジ色の着色要因としてMnが示唆された。貝化石中のオレンジ方解石を400℃で加熱処理したところ黒褐色に変化したことから,Mnは結晶中のCaを置き換えるのではなく,不純物として含まれている可能性が高いことがわかった。オレンジ貝化石を透過型電子顕微鏡で観察したところ,オレンジ貝化石では30~60nmの包有物がみられた。この包有物がオレンジ色の着色要因と考えられる。