著者
南 武志 河野 摩耶 古川 登 高橋 和也 武内 章記 今津 節生
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.237-243, 2013-12-31 (Released:2017-02-24)

Vermilion was collected from powerful people's mounds of places of Japan Sea coast depending on the period from the decline of the Yayoi to Kofun and was measured sulfur isotope ratio (δ34S value), and compared the value obtained from cinnabar ores of three Japanese mines, Niu, Yamato-suigin, and Sui, and two Chinese mines, Wanshan and Xunyang, which were selected from old records. The vermilion of the late Yayoi period, the 1st to 2nd century A.D., was from China, and the vermilion of the early Kofun period, from the late 3rd century A.D., was from Japan. During the late Yayoi and early Kofun periods, the 3rd century A.D., the vermilion showed the middle of the shift of Japanese cinnabar. It is concluded that the measurement of sulfur isotope of vermilion is an effective method for the determination of original sources of vermilion.
著者
古川 登
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2018年年会
巻号頁・発行日
pp.70, 2018 (Released:2020-01-16)

広島市市街地の地下からオレンジ色に着色した方解石(以下オレンジ方解石とする)が内部に晶出した貝化石が産出した.(古川, 1966 ,山崎他,2000)その化学組成からオレンジ色の着色要因としてMnが示唆された。貝化石中のオレンジ方解石を400℃で加熱処理したところ黒褐色に変化したことから,Mnは結晶中のCaを置き換えるのではなく,不純物として含まれている可能性が高いことがわかった。オレンジ貝化石を透過型電子顕微鏡で観察したところ,オレンジ貝化石では30~60nmの包有物がみられた。この包有物がオレンジ色の着色要因と考えられる。
著者
古川 登 藤田 更
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2015年年会
巻号頁・発行日
pp.48, 2015 (Released:2020-01-15)

貝化石中に沈殿したオレンジ色の方解石の着色要因を解析した.ICPによる分析ではFeは含まれず,Mn,Mgなどが検出された.Mnを含む溶液を用いて方解石を合成したところオレンジ色の方解石が得られた.したがってオレンジ色の着色要因はMnによると考えられる.