著者
柴 正敏
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.249-257, 2014-10-01 (Released:2015-07-23)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

青森県で採取された縄文土器の化学組成について電子プローブマイクロアナライザーを用いて検討した.これらの土器に含まれる火山ガラスは,その化学組成により,金木凝灰岩(後期中新世),尾開山凝灰岩(鮮新世),洞爺テフラ(Toya, 後期更新世)および十和田八戸テフラ(後期更新世)に帰属される.これらの土器に含まれるガラスは一つのテフラのガラスからなることが一般的であることから,特定のテフラ層に由来するものと考えられる.今回,下北半島の不備無遺跡から出土した縄文土器から尾開山凝灰岩起源の火山ガラスが見出されたが,尾開山凝灰岩は青森県最北部の下北地域には分布しないことから,当該の土器は津軽地方で製作され,下北地域に運搬されたと考えられる.すべての縄文土器の基質部は,カオリナイトまたはハロイサイトまたはカオリナイト/スメクタイト混合層鉱物からなる.その他の粘土鉱物としては,後背地の地質の違いにより,イライト,緑泥石,イライト/スメクタイト混合層鉱物,コレンサイトがカオリン鉱物と共存する.

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偏光顕微鏡では土器胎土中50~80%が粘土成分と判定されるのに対し、走査電子顕微鏡を使うと30~40%でしかないと分かるってのは、けっこう衝撃的な話では?(汗)J-STAGE Articles - 津軽の地質と縄文土器原料 https://t.co/tcTw5zos30
院生の発表ではないが、参考まで:柴正敏,(2014):津軽の地質と縄文土器原料,第四紀研究(The Quaternary Research)53(5)p. 249─257 https://t.co/QxzKzUl2st https://t.co/falyK1PqXc

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