著者
佐藤 悦子 小林 茂雄
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.7, pp.693-700, 1996-07-15 (Released:2010-03-09)
参考文献数
10

同一形態のセミフレアースカートで明き部位の異なる4タイプの実験衣を用いて着脱動作を行わせた.スカートを着脱する場合, 明きの部位が異なると動作の仕方や所要時間, 動作挙動およびイメージや着脱のしやすさなどに影響を及ぼすことが明らかになった.得られた結果は次のようである.(1) 動作の所要時間において明き部位4タイプの有意差は補助動作において顕著であった.(2) ファスナーの開閉操作は, 利き手優先群と明き方向側によって調節する群が見られた.(3) スカートへの脚の出し入れ操作は, 明き部位との関連性は認められず, 利き足および非利き足の使い分けが動作の難易性のとらえ方と関係していると推察される.(4) 明き部位が異なると着用感とイメージにも有意差が認められた.着脱のしやすさは左上前の前明きを最も着脱しやすいと回答する者が有意に多かった.

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