著者
岩﨑 安博 川嶋 秀治 柴田 尚明 田中 真生 中島 強 國立 晃成 置塩 裕子 中田 朋紀 米満 尚史 上田 健太郎 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
pp.37.3_01, (Released:2023-02-15)
参考文献数
13

症例は50代の男性. 罠にかかったイノシシを捕獲しようとした際に, イノシシに胸部に突進された. さらに転倒後両下肢を複数回咬まれた. 救急隊により開放性気胸と判断されドクターヘリが要請された. 現場で胸腔ドレナージを実施した. 両下肢にも多発切創を認め圧迫止血を行い病院へ搬送した. 第4病日に胸腔ドレーンを抜去し, 第28病日に退院となった. イノシシの犬歯は非常に鋭く大きく, それによる外傷は単なる咬傷でなく, 深部に達する刺創, 切創となり致死的な外傷を来たしうる. また攻撃性が強く多発外傷ともなりうる. イノシシによる外傷を診療する場合には, これらの特徴を踏まえて重症外傷の可能性も念頭に置いて対応する必要がある.

言及状況

外部データベース (DOI)

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日本外傷学会雑誌37巻3号 「イノシシの鋭い牙による攻撃で生じた開放性気胸の1例」 開放性気胸だけじゃなく、下肢の咬傷もなかなかですが、良く治ったなぁという感想です。 (閲覧注意) https://t.co/PS91KeYkfs
@SDTworks 大規模災害でない限り、そこまで優先順位高くないですし。 外傷学会の広報ですが、 https://t.co/1il9munGuE 見た目のインパクトに反して、これでも圧迫でいけてますからね

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