著者
田畑 伸一郎 梶谷 懐 福味 敦
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済研究 (ISSN:18805647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1_1-1_16, 2019 (Released:2019-03-08)
参考文献数
38

中央と地方の間の財政関係について,ロシア,中国,インドというユーラシアの3大国の比較を行った.その結果として,ロシアでは最も中央集権的な財政構造となっているが,財政再分配機能は最も低いこと,中国では最も地方分権的な財政構造となっており,中央から地方への移転が最も大きな役割を果たしているが,地方財政の自立性が最も高いこと,インドでは地方の自主財源が少なく,地方の自立性が低いことなどを明らかにした.

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@syuturumu1 ほとんど誰も指摘しないのですが、ロシアと中国の財政構造の違いも重要だと思います。以下の論文の図4にあるようにロシアは歳出入共に中央集権的なのに対し、中国は歳出が極端に地方分権化しています。このことは中国が財政上、国家動員体制をとりにくいことを示しています。https://t.co/ucBuKbJWka
これを見ると、ロシア連邦政府の主な税源は消費税と炭化水素採掘税で、所得税は全額、そして法人税もほとんどが州や市町村に行くらしい。この構造だと、石油や天然ガスの売上額の減少が直接国庫に響くわけだ。 https://t.co/2kDrC8RWCZ
@KM80955005 @bristol411seri1 こちらで見ると、やはり日本の地方交付税に似た制度があるようです。意外だったのは個人所得税は全額、そして法人税も大半が州や市町村に納入され、連邦政府の主な財源は付加価値税(日本の消費税に相当)と炭化水素資源採掘税…。 https://t.co/2kDrC8Susx

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