著者
江口 泰正
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.557-565, 2018 (Released:2018-09-28)
参考文献数
34

近年、「ヘルスリテラシー」が医療や保健、教育等の分野で注目されてきている。世界的に見ても、ヘルスリテラシーに関する研究が飛躍的に増加している。背景として、2000年に米国における健康政策の指標であるヘルシーピープル2010で解説された影響もある。わが国においても厚生労働省が2015年に発表した「保健医療2035」の中でヘルスリテラシーという言葉が使われている。しかしながら、ヘルスリテラシーについて理解している人はまだ決して十分とは言えない。一方近年、日本人のヘルスリテラシーは欧州と比較して低いとする報告もあり、今後の議論が求められる。ヘルスリテラシーが不十分だと、さまざまな健康課題が増加し、また高めていくことで人々の豊かな生活へ結び付けていくことが可能となる。本稿では、この新しいキーワードとしてのヘルスリテラシーについて、その定義や要素分類、評価法について、そしてヘルスプロモーションや健康教育との関連性等について総説することを目的とした。

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