著者
佐藤 淑子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.345-358, 2015 (Released:2016-01-28)
参考文献数
48
被引用文献数
4

本研究はワーク・ライフ・バランス(WLB)という点で対照的な日本とオランダの育児期家庭の生活の実態と心理を比較検討し, WLBが乳幼児を持つ父母の育児に与える影響を考察した。WLBとは「職業役割」と「家庭役割」をバランスよく担うことである。日本は母親の育児不安が高いが, その要因は父親の育児不在と母親が育児を1人で抱え込むことにある。対照的に, オランダは仕事と家事・育児をより男女平等に担い, 最もWLBの達成された国である。本稿では, 父母の生活時間, 育児行動等の生活の実態と, 育児感情, 自尊心, ストレスなど心理のかかわりを検討した。その結果, 次の4点が明らかになった。(1) 育児行動においては日本とオランダともに母親の方が父親より育児を多く行っていた。但し, 日本では父母間の差はオランダより著しい。(2) オランダの父親の労働時間は短く母親の就業率が高く, 父母のWLBがとれ, 育児の協同が顕著である。(3) 日本は父母のWLBが欠けており, ともに「育児への否定感」がオランダより高い。(4) オランダの父母は日本より自尊心が高くストレスも低い。

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