著者
石原 浩一 泰山 裕
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.105-113, 2020-07-10 (Released:2020-07-10)
参考文献数
19

本研究では,フィードバックと振り返りが学習者の認知欲求に及ぼす影響を明らかにするため に,中学生を実験群と統制群に分け,2群比較を通してその効果を検討した.社会科歴史的分野 の授業を2単元行い,その前後における認知欲求尺度の回答を分析した結果,毎単元末にレポー ト課題に対する評価結果のフィードバックと振り返りを行った群の方が認知欲求が高まる傾向 が確認された.また,実験群の振り返りを分析した結果,振り返りを具体的に記述できていた群 は認知欲求が有意に高まり,抽象的な記述にとどまっていた群は有意な高まりが認められなかっ た.研究を通して,認知活動の評価結果を学習者に返却し,振り返りを具体的に書かせることで 認知欲求が高まる可能性が示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

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【論文】石原・泰山(2020) 教工論/レポート課題に対するフィードバックと学習者の振り返りが認知欲求を高めるという実践研究。振り返りは具体的な内容であることが必要。認知欲求が高い人が振り返りも具体的に書くという関係も。全般的な認知欲求を高めるというのがミソかな。https://t.co/ZYtxtKYaZr

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