著者
入山 茂 池間 愛梨 桐生 正幸
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.95-101, 2017 (Released:2019-01-01)

縊死偽装事例では、自殺と関連しやすい情報が含まれることにより、確証バイアスが生じ、死因 の鑑別を誤る可能性がある。特に、検視官と比較して、法医学の専門的な訓練を受けていない司法 警察員における確証バイアスの影響は大きい可能性がある。本研究では、過去の縊死偽装事例の分 析を行うことにより、心理学の領域でほとんど検討されていない、縊死偽装事例に関わった司法警 察員における確証バイアスの影響について、研究の手掛りとなる知見を提供することを目的とした。 テキストマイニング手法を援用し、縊死偽装事例 1 例の検視に関わった元検視官、元法医学者、元 司法警察員の出版された記録から、遺体の部位や状況、遺体に付随する物品に関する単語および熟 語(以下、遺体情報)を抽出し、χ 2 検定および残差分析を行った。分析の結果、他殺と鑑別した元検 視官、元法医学者と比較して、自殺と鑑別した元司法警察員は、着眼する遺体情報の種類が少なく、 索状物、頸部圧迫、体重といった縊死と関連する遺体情報に着眼していた。

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外部データベース (DOI)

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『1998年以降に発覚した犯罪死の見逃し等事例43件の内、当初、司法警察員が縊死と鑑別していた絞殺見逃し事例が3件あった(犯罪死の見逃 し防止に資する死因究明制度の在り方に関する研究会, 2011)』 https://t.co/T44mjoG9Bk
方法を訓練されてい な い。 https://t.co/T44mjoG9Bk https://t.co/KkelCUFqnQ
「縊死偽装事例における誤認検視に関する事例研究─司法警察員と検視官の遺体情報の記述特徴」より 縊死偽装事例では自殺と関連しやすい情報が含まれることにより、確証バイアスが生じ死因の鑑別を誤る可能性がある。 https://t.co/T44mjoG9Bk
縊死偽装事例における誤認検視に関する事例研究 43体の内3体が偽装縊死 7%弱が偽装 100人の内7人と言う多さ しかもこれは判明しているだけ これが何よりも怖ろしいのは 殺人犯が野放しにされているという現状 原因の一つにまず自殺ありきで調査している 遺書が一つのカギ https://t.co/RUnvB6qWMO https://t.co/5u39LiUwyU
https://t.co/NWk98eOWjT 「縊死偽装事例における誤認検視に関する事例研究」 検視を司法警察員に代行させることができる代行検視もある。検視官に比べ、法医学の専門的な訓練をしていない司法警察員による検視は死因鑑別を誤る可能性がある。ここでは犯罪死の見逃しが起こりうる事案を検証。
お言葉お借りします #三浦春馬 一つの情報です。 https://t.co/A64EQqKx3B ありえない #最短火葬 https://t.co/kkX1fA0DO7

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