著者
岡野 多門 安本 幹 安東 重樹
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.94-105, 2010 (Released:2010-04-15)
参考文献数
46
被引用文献数
9 4

難分解性の海洋浮遊ごみの実態を漂着量から推測する適切な方法を開発するために,鳥取県の3海岸で2005年から2008年までに8回の堆積ごみ調査を行った。漂着物の種類は多く,砂浜上で不均一に分布しているため,範囲を500mとして定形物に限り,それを90種に分けて調べた。それらの排出分野を屋外民生,屋内民生,漁業,農業,医療に分類した結果,民生品が最多となった。しかし品目によって再流出や埋没による消失速度が異なるため,品目間の個数比から漂着個数比を推測することはできない。したがって漂着量の測定には漂着物を撤去する定期的なモニターが必須である。また迅速化のためには各排出分野を代表する数品目を選んでモニターすることが不可避である。また精度と効率を上げるために定義が明確で個数が多く見逃しの少ない品目の選択が重要で,水没や分解しやすい品目,および地域固有性の高い品目を選ぶと排出源に偏りを生むことに注意が必要である。

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https://t.co/VXqfVcDMsZ 海洋プラスチックゴミに、タンポンアプリケーター類もたくさん見つかるらしい。 アプリケーターは便利なものなんで、分解しやすさも上昇すべきかも。

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