著者
林 伸治 高薄 敏史 山口 重樹
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.28, no.12, pp.245-252, 2021-12-25 (Released:2021-12-25)
参考文献数
41

オピオイドクライシスは,トランプ大統領が,公衆衛生上の非常事態宣言を出したことで広く知られるようになった.その始まりは,疼痛で苦しんでいる患者をなんとかしたいという善意であったが,グローバル化に取り残された社会環境を背景に,政策転換を悪用した製薬会社による安全性軽視の積極的なプロモーションにより,クライシスが拡大した.日本においては,まだ,オピオイドクライシスは起こっていないが,楽観視はできない.また,がん治療の進歩にともなって,がんサバイバーは増加していることからも注意は必要である.一度オピオイドクライシスが発生すると,終息させるのは至難の業である.そうならないため,オピオイド療法にかかわる全ての関係者が,適正使用に向け協力していくことが求められている.

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総説 : 「日本でのオピオイドクライシスを防ぐために」 ~製薬会社の立場から~ <著者> 林 伸治 : 塩野義製薬株式会社ヘルスケア戦略本部 高薄 敏史 : 獨協医科大学麻酔科学教室 山口 重樹 : 獨協医科大学麻酔科学教室 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 2021年28巻12号 https://t.co/OaZKXLkM6N https://t.co/NzMU9DtMuY
地獄への道は善意で舗装されている J-STAGE Articles - 「日本でのオピオイドクライシスを防ぐために」―製薬会社の立場から https://t.co/gzgaAeOnBN
「日本でのオピオイドクライシスを防ぐために」―製薬会社の立場から 製薬会社による安全性軽視の積極的なプロモーションにより,クライシスが拡大した.日本においては,まだ,オピオイドクライシスは起こっていないが,楽観視はできない. https://t.co/zsNvY9OjJM
もうひとつ参考資料 【「科学技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)より】 https://t.co/6UmRf7L8iH
「日本でのオピオイドクライシスを防ぐために」―製薬会社の立場から https://t.co/H6Yl5S1OgW
@misaki11247733 会員限定の記事でした。 申し訳ありません。 同じオピオイドの問題についての文献を探してみました。 製薬の問題も指摘していますが、今後、日本ではどうなるか…他人事ではないですね

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