- 著者
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野口 卓也
京極 真
- 出版者
- 一般社団法人 日本作業療法士協会
- 雑誌
- 作業療法 (ISSN:02894920)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.1, pp.54-63, 2019-02-15 (Released:2019-02-15)
- 参考文献数
- 28
- 被引用文献数
-
2
本研究の目的は,ポジティブ作業に根ざした実践のプログラム(POBP)を開発し,適用方法を検討することであった.研究方法は2段階の手順を踏み,手順1で作業に根ざした実践に精通する作業療法士3名で学習教材を作成し,手順2でPOBPを精神障害者6名に実施した.効果指標はポジティブ作業評価15項目版(APO-15),ポジティブ作業の等化評価(EAPO),一般性セルフ・エフィカシー尺度を用い,解析はベイズ推定による一般化線形混合モデルで行った結果,手順1で学習教材が33種類作成され,手順2でAPO-15のエンゲージメント,EAPOのポジティブ作業の2因子で効果を認めた.POBPは精神障害者の幸福の促進に寄与する可能性があると示された.